概要

フリースタイルフットボールとは、サッカーのリフティングやドリブルなどの技術を魅せるパフォーマンスに昇華させたエンターテインメントです。

歴史

フリースタイルフットボールという言葉自体が発祥したのは、2003年頃と言われています。それ以前にもフリースタイルフットボールと呼べる要素は存在しており、中でもマラドーナのリフティングは世界的にも有名です。

このように、フリースタイルフットボールはサッカーに付随するコンテンツとして長く行われてきましたが、2003年には独立したカルチャーとして、オランダでMasters of the Gameという世界大会が開催されました。

2004年には日本でも、東京と大阪でNIKE FREESTYLE CLASHというイベントが行われました。同イベントにメインパフォーマーとして参加したMarco.Chosaは、後に世界初のフリースタイルフットボールチーム「球舞」を結成しています。

また、大会で優勝を果たした後呂康人は、当時のフリースタイルフットボールの教科書とも言える「NIKE FREESTYLE FOOTBALL(通称NIKE本)」に出演し、球舞とともにその後のフリースタイルフットボール界に多大なる影響を与えました。

その後はインターネットの普及とともに、世界中のフリースタイルフットボールの動画を閲覧できるようになり、技の種類や人口が徐々に広がりを見せました。その中で2006年に再びMasters of the Gameがオランダにて開催され、Marco.横田陽介が日本人として初めて世界大会に参戦しました。

2年後の2008年には、Red Bull Street Styleという全世界で予選が行われる世界大会が新設されました。ブラジルで開催された本大会には、日本から国内予選を勝ち抜いた横田陽介が出場し、準優勝を記録しました。同大会は2008年の初開催以降、2年に1度(例外として2013年に日本大会が開催)のペースで開催されています。

2012年に行われたイタリア大会では、日本のTokura(徳田耕太郎)がアジア人初となる世界一に輝きました。その他にも、2016年のイギリス大会でKo-suke(高橋幸佑)が準優勝を果たすなど、日本は強豪国として世界から高く評価されています。

スタイル

フリースタイルフットボールには、様々な技のスタイルが存在します。

立った状態でボールを扱う技はスタンディング、座った状態でボールを扱う技はシッティング、頭や肩、首などの上半身でボールを扱う技はアッパーと総称されています。その3つの中でも、技がいくつかのスタイルに分類されています。

エアームーブ(ロアー)

ボールの周りを足でまたぐ技

クラッチ(ブロック)

ボールを足ではさむ技

リフトアップ

地面に着いたボールを浮かせる技

グラウンドムーブ

地面に着いたボールを扱う技

トランジション

スタンディングからシッティング、シッティングからアッパーなど、スタイルを移行させる時に使う技

パワームーブ(アクロバット)

バク宙や逆立ちなどのダンス要素を取り入れたアクロバティックな技

道具

ボール

フリースタイルフットボールでは主に5号球(小学生以下は4号球)を使用していますが、専用の4.5号球や、グリップ力を強化した滑りにくいボールも存在します。

アディダスの公式球や、TACHIKARAのフリースタイルフットボール専用ボールを使用しているプレーヤーが多いです。

シューズ

サッカーのトレーニングシューズやフットサルシューズ、スニーカーなど、プレーヤーによって異なります。

フリースタイルフットボールでは主につま先でリフティングを行うため、蹴りやすさを重視して、トゥーガード(つま先のゴム部分)がないシューズを選ぶプレーヤーが多いです。

服装

動きやすさを重視してサッカーのトレーニングウェアとハーフパンツで練習するプレーヤーもいれば、見た目を重視してTシャツとジーンズで練習するプレーヤーもいます。

パフォーマンス

フリースタイルフットボールのプロとして活躍しているプレーヤーの多くは、パフォーマンスをメインとして活動しています。

大会

国内外の主要大会の中では、サッカー界で例えるとワールドカップに当たるRed Bull Street Style(世界大会)、チェコで開催されているSuper Ball(世界大会)、そして日本一を決めるJapan Freestyle Football Championship(日本大会)が、3大大会として挙げられます。

この他にも国内では、Tokura(徳田耕太郎)が主催するWING Clash of Freestyleや、Freestyle Fesなどの大会が開催されています。

大会形式

大会の形式はイベントによって異なります。下記のバトル形式が最も多いですが、今後は新しい形式が生まれる可能性も高いです。

バトル

2人のプレーヤーが制限時間内で交互に技を披露する形式
(主に30秒を2〜3ターンで行われることが多い)

コンテスト

個人やチームが制限時間内で技を披露し、その完成度を競う形式

Sick Three(シック スリー)

エアームーブにおいて、3コンボで技の難易度を競う形式

Ironman(アイアンマン)

エアームーブのコンボ数を競う形式

ジャッジ

大会の審査員は主に3人または5人で構成され、旗揚げ形式でジャッジを行います。技ごとにポイントは設定されておらず、技の難易度やミスの数に応じて、審査員の主観でどちらかのプレーヤーを選びます。

審査員には、現役やレジェンドのフリースタイルフットボーラー、異なるストリートカルチャー(フリースタイルバスケットボールやブレイクダンス)のプレーヤー、サッカー選手、タレントなどが選ばれています。

連盟

Japan Freestyle Football Federation(日本フリースタイルフットボール連盟)は、日本フリースタイルフットボール界を統括している団体です。

WFFA(世界フリースタイルフットボール協会)やAF3(アジアフリースタイルフットボール連盟)と連携しながら、今後もシーンの普及・発展に寄与していきます。

お気軽にご相談ください!

JF3を運営する株式会社Ball Beatでは、パフォーマー派遣やイベント企画・運営、スクールなど、フリースタイルフットボールに関する様々な事業を行なっております。

そのほかにも、ストリートスポーツやサッカーに関わることなど、幅広くご協力いたします。これらに少しでも関わることはまず一度、お気軽にご相談ください!